難破船まじやみの冒険

迷いながら日々生きています

観劇感想(千秋楽前)

こんにちは。まじやみです。

約1週間にわたって行われた辻本さん主演の舞台、イチゴ―イチハチがついに千秋楽を迎えました。

 

千秋楽が来てからブログ書くと水曜からの日常への復帰がとても間に合わないと思って、千秋楽前からちまちま書き溜めていたものがあるんですが……最後の挨拶ですべて無力化されたのでもう消してしまおうかとも思ったのですが……オタクの妄言として残しておいても良いでしょうか……

 

 

 

1518stage.com

 

※この記事は多分にネタバレを含んでいますので、円盤やアーカイブでの視聴をこの先に予定されている方はブラウザバックされることをお勧めします。

 

 

純粋な感想:本当に楽しかった。

ほんとに、舞台って楽しいですよね……コロナもあったし、いろんな意味でその楽しさを忘れつつあったのですが、ギリギリの情勢の中とはいえ無事に全公演が終われて、本当に良かったと思います。

 

そもそも僕にとっての最後の舞台の記憶が「諦めが悪い男たち」なので、まずはこの舞台で(出演者のコンディションや公演の可否などを含め)不安の少ない状態で臨めるということが、どんなに幸せなことなのかを思い知りました。

それに主役ってやっぱりいいですよね~!役に貴賤はないし、役と演者の相性もすごく大事なことだと思うのですが、物語の中心である主役の位置に推しがいるということ、当たり前にすごく楽しいです。

しかもフォーチュン以外の組織が母体となっている作品にお呼ばれされて、そのうえ主役として抜擢されるってことは、おそらくとんでもなく貴重なことなんですよね……。(推しはじめてから2年経たないのに2度も主役を務めている姿を見てしまって、あんまりにも辻本さんに主役が似合いすぎるので、その貴さみたいなものがあんまり実感できていないオタクでごめんなさい……)

 

 

公志朗役に決まった辻本さんが「自分と重なるところがたくさんある」(ニュアンス)とコメントされたとき、それがどんな重なり方なんだろうかとすごく気になって、原作を読んでみたい気持ちになってました。

ただし僕は原作を知った状態で観劇をすると、観劇中に原作との相違点さがしに頭を乗っ取られてしまうことが多々あら人間なので……邪念におかされるリスクを低減することを優先して、敢えて原作を読まずに初観劇を迎えました。

初観劇の感想としては……物語の把握はできたけれども、正直内容についてはあんまり覚えていなかったというのが正直なところでした。集中が足りなかったとか、原作を読んでいないと理解できない内容だったというわけではなく……とにかく主演の辻本さんがあまりにもまぶしくて、それしか記憶として持ち帰れなかったというアレです。

というわけで、まぶしかった辻本さんの姿を、覚えている限りで列挙してみます。

 

気になったシーン(?)まとめ

  • 「楽しくない」「虚無」な表情の辻本さん

序盤の「抜け殻」な公志朗を表現するため、辻本さんは笑顔とか笑顔とか優しさとか楽しさとか、いろんなプラスの感情を濾過したお顔を敢えて作られているのだと拝察したのですが……その結果としてあのお顔に最後に残された「純粋な美」の濃度があまりにも強まってしまって、どえらいことになっていたように思います。

ここの演技が良かった!とか思っても、辻本さんの凛々しいお顔にひとたび視線が寄れば、その都度頭が真っ白になって、記憶がデリートされてしまうんですよね……。おかげでブログ書くのめちゃくちゃ難航しています。笑

 

  • 野球してる辻本さん

なんだかんだユニフォームで野球してる姿ってなかなか拝めないな~と思うのですが、まあとんでもなくカッコいいですよね。そのうえ(素振りとはいえ)バットスイングやピッチングまで見られるわけですから、それだけでもうチケット代の元は取れたようなもんでしょう。どのシーンもかっこいいけれども、やっぱり一番は環先輩との対戦シーン。初めはあんまり乗り気でなかった公志朗が、アンダースローを見せられてマジになってからの構えがかっこいいんだな~~~

ちなみに席番号15~17の右ブロック前方席は、環先輩との対決シーンでつーじーから見てマウンドの方向になるので、もれなく公志朗と対峙する環先輩の視点からつーじーの構えを見れる超特等席なんですよね。初めて見た日の席がそのあたりだったので、薄れゆく記憶の中で【これはとんでもないところに来てしまった】などと思ったような……。あと関係ないけどバットに「BAT」って書いてあるのかわいい(?)

 

  • 違法アンダーシャツ

野球シーンいいよね~って話とは別枠で、この話はしっかりとせねばなりません。何の話か分からないって?冗談はやめましょうよ……。ひじを痛める原因を描いた、オーバーワークのシーンのことに決まってるじゃないですか〜〜。

いやわかる。野球してる人はいつもユニフォームを着てるわけじゃなくて、むしろ普通のトレーニング時はアンダーシャツだけになるのはわかる。それ自体はリアリティの追究の結果だと思うのだが……いやしかし……この気持ちはなんだろう……

そもそもあのシーンは公志朗の未来が潰えるシーンで、本来気持ち的にはしんどくならなきゃいけないはずなのに……アンダーシャツ姿が芸術品すぎていつもどうしても気持ちも身体もまえのめりになってしまうんですよ……あのシーンが終わると、僕はいつも背中と背もたれの間に空間が空いてることに気付くんですよ……こうなってしまうの、絶対僕だけじゃないですよね……。

 

  • ワイシャツ姿って一周回って新鮮

 僕は「友ありて」のMVがすごく好きなのですが、飾りのない制服型のワイシャツって着る人の良さをグッと引き出す効果があると思っていて……MVの中でも辻本さんのお顔の美しさがガッツリ際立っていましたが、今回の舞台はそれがデフォルト装備ですからね……強い……強すぎる……。

(ここでワイシャツについてしばし語ったのですが、自分で読んでて気持ち悪いなと思ったので掲載を自粛します。語りたい方はTwitterで「ワイシャツ」と話しかけてみてください)

 

  • 夕焼け 橋のシーン

劇中に何度か学校帰りの橋のシーンがありますが、上手からの夕陽的なオレンジの光に照らされた辻本さんのお顔がもう芸術品のように美しくて……あのシーンが来ると、本気で時間がこのまま止まってくれないだろうかと願ってしまいます……。そしていつもここで僕の脳がショートして前後の記憶が消えます……円盤はよ……

 

  • アイス調査ダンス

佐野先生の言葉に「むかついた」公志朗たちの聞き込み調査のシーンはダンスにアレンジされているのですが、ここまで(野球を除いて)大きな動きのなかった公志朗が突然に綺麗なターンを決めたりダイナミックなダンスを披露するので、「そうだった!このお方はボイメンの辻本さんだった!」と思い出しては、アドレナリンがドバドバ出てくるシーンです。1回だけ胸ポケットからメモ帳がうまく取り出せなくて焦る回があったり、ダンスの激しさでワイシャツがズボンからはみ出てしまうんじゃないか(たぶんワイシャツの下は例のアンダーシャツ)みたいな回がありましたが、そういうスリルまで含めて舞台の楽しさですよねぇ。

 

  • お掃除ダンス

アイス調査に続いてお掃除でもダンスになるのですが、この時の公志朗が持ってるホウキがいつもボッサボサで、掃くことでむしろゴミが増えてたりするのを見るとなんとなく和みます。あとリズムに合わせて國村くんがデッキブラシをシュコシュコやるのがかっこいい。

ちなみにダンスのあと、たわしを左で投げるアレって成功した回はあるんでしょうか?

 

  • 病院~帰りの車のシーン

俳優・辻本達規の武器ってなんなんだろうなって考えたとき、今回の舞台では「近寄りがたい雰囲気」を醸し出せることと「泣きの演技」なんじゃないかなぁと思いました。推しを泣かせて喜ぶなんて趣味は持ち合わせていないはずなのですが、泣いている辻本さんが絵になるのもまた事実であって……

 

  • 兄弟プロレスのシーン

辻本さんが言う「にいちゃん」って響きにすごく真実味があって、聴くたびに心がギュンとなってしまうのですが、その兄ちゃんとのプロレスシーンで辻本さんは「お兄ちゃんを愛する弟」にしかできない表情をされるので、月並みな言葉で申し訳ないのですが「尊い」という感情に支配されてしまうんですよねぇ……。

あとこれは偶然の産物ですが、プロレスの時に髪が乱れると、その後もしばらくボッサボサの状態で舞台上に出ることになってしまうのがかわいいです……。

 

  • ミュージカル撮影のシーン

ガチガチに緊張しながら調子っぱずれの歌を歌う公志朗、めちゃくちゃかわいいですね……。「歌も歌詞も振りも……」って混乱してしまう公志朗は、はたして純粋に公志朗のセリフなのか、辻本さんの心の声もちょっと混じっているのかもと思ってしまう僕はいじわるなオタクです。そしてウガジのが一番輝くのはここだよね……最高の「そうだよ!!!」をいつもありがとう……

 

ちょっとまじめな話

初日を見たあとに原作コミックスを読んでみると、舞台のシナリオは原作をうまく再構成して作られていること、そして再構成にあたって、原作になかったセリフが挿入されていることもわかりました。

単行本7冊を2時間の劇に縮めるわけですから、当然編集やアレンジは必要になってきます。そのアレンジにあたってこの舞台では、演者個人が持っている要素が、あえてキャラクターや脚本に組み込まれているんじゃないか、と感じられるところが多々ありました。(一般的な舞台でもそうなのかもしれませんが、原作のある舞台にここまでのめり込むのが初めてなので素人臭くてスミマセン)

 

夢を諦める辻本達規

「夢は諦めなければ必ず叶う」をスローガンとするボイメンの一員であり、なおかつ「諦めが悪い男たち」で赤羽一真役を任された辻本さんにとって、「諦める」という言葉はなんだか似つかわしくないなぁと、初見の時には思っていました。

特に生徒総会のシーンでは「諦めることが楽になってきた」というセリフもあったりして、このセリフを言う辻本さんという存在をどうやって消化したらいいんだろうか、という気持ちになったりもしていました。

 

しかし何度か舞台を見るうち、「辻本さんは諦めたからこそ、いまこの舞台の中心に立っているんじゃないか」ということに気付かされました。

未だに「プロ野球選手になりたい」と宣言する辻本さんですから、ファンとしては故障をきっかけに野球をあきらめざるを得なくなったことについて、当然ながら残念に思う気持ちはあります。彼の夢が叶ったらいいのになと、本心から思います。

ただ、仮に辻本さんがプロ野球選手にならという夢を叶えていたとしたら……現在の僕の推しである「ボイメンの赤色担当つーじー」はこの世に存在しなかったんですよね。

 

僕は辻本さんに出会ったことがきっかけとなって、たくさんの気付きを得て、前向きに生きられるようになりました。辻本さんがボイメンになっていなければ、僕は彼に会うことはなく、まったく別の人生を歩んでいたはず。

そういう諸々の奇跡は、辻本さんが野球を諦めたことによって始まったといっても、過言ではないと思うのです。

そのことに気付いてから、あの舞台の真ん中で「Changes」を歌う公志朗の姿を見るたび、そこに辻本さんが重なって、行き場のない感謝の気持ちが溢れてきてしまうようになりました。

 

僕は辻本さんのおかげで、自分が子供のときには思いもしなかった形で、いまとても幸せな生活を送ることができています。

だからこそ、子供の頃には思いもしなかった形でいまスポットライトを浴びている辻本さんにも、この人生を幸せだと思ってもらいたいと、強く願ってしまうんです。

 

さて、今日で公志朗として生きる辻本さんとは、しばらくお別れです。

真顔や不機嫌そうな顔も美しくて素敵だなと呆然と見惚れたり、こぼれ落ちそうなくらいに満面の笑みを浮かべている辻本さんがやっぱりいちばん好きだなぁ……なんて改めて思いながらカーテンコールを見つめたり、そういう日々も今日で終わりです。

すっごく寂しくて、心にぽっかりと穴が空いてしまうような気持ちですが、この舞台がくれた気付きがまたひとつ、僕を変えてくれたような気がしています。

 

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千秋楽カテコで辻本さんが話してくれた言葉に込められた想いは、僕の想像を遥かに超える大きさでした。

千秋楽前もなかなかにずっしりきてたはずなんですが、アンダーシャツにキャッキャ言ってる記事と同じスペースに書くにはちょっと不適当な気がしたので……この記事は思い出として、千秋楽を経ての感想はまた別の機会に残せたらいいな……

 

ともかく座長!本当にお疲れ様でした!