難破船まじやみの冒険

迷いながら日々生きています

同じ季節に戻って ―1周年―

我が家のテレビは、平日の朝7時5分になると勝手に点くようになっている。

テンション高めな出演者たちの「おーはー!」の大合唱にはじまり、小学生向けのホビー情報やミニアニメを30分ほど放送する、あの番組の視聴予約をしているからだ。

子どもがいるわけでもない、20代独身男性の単身住まいなのに、なんで朝から小学生向けの番組を見ているかというと、いまから4年前、番組のメインパーソナリティが変わったことがそのきっかけだった。

僕はもともと男性声優専門の声オタだったこと、そしてその当時やんわりと推していた人がパーソナリティになったこと、そして放送時間帯が僕の起床時間と重なっていたことから、「目覚まし代わりに流しておこう」ということになった。

とはいえ番組内容にさほど興味があったわけでもなく、お目当ての人は1年ちょっとで司会を降板してしまったので、それ以降は「視聴予約を解除するのが面倒」という惰性がテレビを点けつづけていたのだが……

2019年6月7日、この惰性が僕の人生における奇跡を生むことになる。

 

 

 

この日の放送で僕は「つーじー」と呼ばれていたお兄さんに、文字通り「一目惚れ」しました。

その日は僕には珍しく寝起きが良く、おはスタよりも早く目が覚めていたということもあり、画面の中で起きていることをちゃんと見る体制が整っていました。

番組冒頭は「金曜日にもなにやら顔のいいハイテンションお兄さんがいらっしゃるのね…」という程度の認識(そもそも古今東西の芸人さんが集まって大騒ぎする番組なのでちょっとうるさいくらいでは珍しくない)だったのですが、番組が進行するにつれて、僕はこのお兄さんの「騒ぎ方の特徴」に気付いてしまいます。

 

おはスタ、メインの2人以外は曜日変わり、ゲストもガンガンぶち込まれるうえ、出演者の多くは若手の芸人さんが多くて、出演者のアピール合戦の様相に陥ってしまうこともたびたびあるなかなかカオスな番組(それはそれで面白い)なのですが、この「つーじー」というお兄さん、他の人がしゃべってる時には絶対にかぶせない(他の人がしゃべってる時に画面の左端で隣の人に絡みついたりちょっかいをかけたりはしている)んですよね……

いや、それだけなら「当たり前やろ」って思いますよね……ところが彼はその上で、生放送特有の「エアスポット」みたいな空白を埋めていく動きを見せていたんです。限られた人数しかいないスタジオで相槌を打ち、コーナーのタイトルコール後にはガヤを打ち、ワイプ画面でも気を抜かずに表情豊か……あんな特徴的な声を持ちながら、その力を番組の円滑な進行のために使い、何でもないような顔(めっちゃ綺麗)で朝の生放送を駆け抜けていった正体不明のお兄さん……めちゃくちゃかっこいい人なのでは……というかそもそもこいつは何者だ???

 

おはスタという番組では出演者の名前を愛称で呼ぶ文化が根付いているため、(そこそこ有名な人ならともかく)おはスタで初めて見た人がいったい何者なのか、正体が分からないということがちょくちょく起こります。

毎朝ほとんど余裕のない時間に起きている僕は、出勤時間までの僅かな時間で彼の正体を調べました。ボーイズグループってのは想像がついてたんですが、まさか歌を出している人たちだったとは……。そしてこの人を忘れぬよう、備忘録的に上のツイートをして、仕事場へと向かったのでした。

 

あれから1年。

 

ツイートを投下したその日のうちにフォロワーの中に潜んでいたボの民がリプライに現れ、一週間後にはフォロワーからの布教セットが手元に届き、8月26日にはナゴド円盤の特典会でつーじーと初対面。9月4日が僕にとってのボイメン初ライブとなった東京ホルツで、11月16日は湘南平塚でリリイベ初参戦。12月25日は公会堂のリリイベでオリコン1位を喜び、年を跨いで1月には辻森ちゃんとツーショを撮り、2月には初ボイワを踏み、3月には主演舞台を……

主なところだけをかいつまんで書いたけど、こんなにも楽しい思い出と幸せな記憶がたくさんある……それなのに僕はまだボイメンを知って1年しか経ってないらしい……おかしいな……

そして僕が去年の6月7日に感じたあの「めちゃくちゃかっこいい人なのでは」という予感は、過去のブログを読み、出演番組や円盤や雑誌を手当たり次第に集め、彼のことを知っていくほどに確信に変わっていくのでした。

記憶の上でも濃密なこの1年で、僕自身も変わったことがたくさんあって。具体的に言えば、写真を撮られるのが嫌じゃなくなったこととか、お肌のエイジングケアを始めたこととか、自分の服装をより気にするようになったこととか、大きい声を出すことの抵抗が減ったとか、正社員になる決意ができたこととか、一度でいいから金髪に染めてみたいと思うようになったこととか、世の中全部嫌になったら自殺計画を立てる前に名古屋に移住しようと思うようになったとか。丸々ひっくるめて、すごく生きていくのが楽しくなったのが、はっきりとわかる。

 

だから、あの朝に見つけられてくれて、本当にありがとう。

 

なんだか重重自分語りになってきてしまったので、ちょっと流れを変えますね。

ボイメンを知って1年を迎え、Power of Dreamの「同じ季節に戻って この一年が かけがえないものだったと言えるようにと」っていうフレーズに感動する資格(笑)をやっと得たのですが、ボイメンを知って最初の1年がこんなにも大切なものになったわけだから、次の1年ももっとたくさんの思い出と幸せをつくっていきたいなと思っています。せっかくいい区切りなので、次の1年で達成したいことベスト3を挙げてみます!

 

3位 BMシアターのイベントに行く!

1年目で叶えられなかったことのひとつが、BMシアターでのイベントを踏むことでした。だって地理的にキツイんだもん……という言い訳を、今年こそはしないで済むようにしたいなぁ。。個人的には「シアターを知らずして何をか語らん!」と思っているので……

2位 フェスに参戦する!

ボイメンの単独イベントを踏むのがやっとだった去年には手の届かない話だったのですが、実は去年のサマステに関しては「知ってるのに行かなかった」という愚行をしておりまして……フェスというアウェイな環境で輝くボイメンくんたちの評判はたくさん耳にしているので、今年こそは現場でその雄姿を見たい……!

1位 バースデーイベントに行く!

ボイメンのイベントのシステムを理解し始めてまもなく、バースデーイベントなるものがあるということを知りました。過去のつじバの評判なども聞いては、それはそれは次の5月17日が楽しみで、そのお陰でにつらい冬を乗り越えられたと言っても過言ではないのですが……今年は憎きコロナのせいで、配信のみという形になってしまいました。なので目標は次の5月17日!通算700日越しの夢を、来年こそ叶えたいと思っています。

 

とりあえず3つ挙げてみたけれど、早くライブで声が聴きたいとか、赤羽さんと写真が撮りたいとか、ボイワで脱糞中が聴きたいとか、やりたいことがたくさんあるんだってことを、この文章を書いていて思い出しました。ずっと外出自粛で家に引きこもってたから、そういうオタク生活をしていたことのことを忘れつつあるんだけど、また活動再開できるようになったら、強行スケジュールだとしても頑張って名古屋に通うんだろうな……そういえば僕、0泊3日(夜行車中泊2回スケジュールのこと)とかやってたな……

 

つねづね僕は「どうしてもう少し早くボイメンを認識できなかったんだろう」と、自分の人生を悔やまずにはいられなかった(思い返すとちょくちょくボイメンに触れる機会はあった)のですが、いまではある程度開き直って、新規だからできる楽しみ方をしようと思っています。だからこうやって恥ずかしげもなくブログなんぞ書いているわけですが……この1年が僕にとって大事な1年で、そしてこの機会にちゃんと1周年の僕が何を考えていたのかを書き残しておきたいなと思ったんでした。

とはいえグループ結成10周年を迎えて、過去のことを振り返る機会が増えてきた中で、やっぱり過去のことを知りたいなと思う気持ちがなくなったわけではありません。その好奇心ゆえ、(そして不遜な気質ゆえ、)歴の長い先輩方のツイートを無言でふぁぼりにいくにわか者ではありますが……どうか温かい目で見守って下されば幸いです。何かまずいことがあれば叱っていただけると、もっと嬉しいです。笑

 

社会を取り巻く状況は未だに厳しいものがありますが、少しずつエンタメ業界にも希望の光が見えつつあるように感じます。そろそろライブも解禁になるのかな、などと楽観的な期待を抱きつつある今日この頃なのですが、最近の懸念は「解禁後の初ライブで僕は人間の形を保っていられるのか」というところです。コロナ禍でみんな苦しい思いをしているかとは思いますが、赤推しの皆さんはそれ以上にブランクがありますからね……たくさん泣いた日もあったけど、あのときから求めてやまなかった明るい未来がすぐそこまで来ているから……

 

さ、いらぬ心配をして駄文を書いているうちにもうすぐ第七が始まってしまいますね。推しがふつうにラジオに出られる幸せをかみしめつつ、何かが起こりそうな今日の第七に備えようと思います。では。